
まず、入職類型別に仕事内容への満足度をみたのが、図表4-24である。ここでいう入職類型は以下の5つである。?@新卒Uターン-新規学卒者でなおかつ、Uターン・Iターン・Jターンなどなんらかの地域間移動をして現在の会社に入職したもの。?A転職Uターン-Uターン・Iターン・Jターンなどなんらかの地域間移動を経験して現在の会社に転職したもの。?B新卒ローカル-地元の学校を卒業した新規学卒者で、やはり地元の会社に入職したもの。?C転職ローカル-地元の企業に就職し、その後現在の会社に転職したもの。?Dその他-?@〜?C以外のものの5つである。 
さて、仕事内容への満足度の入職類型による違いをみると、新卒ローカルの合算満足比率が5類型中最も低い40.4%である。同じ新卒者でも新卒Uターン者は、転職Uターンや転職ローカルと満足度はほぼ同じ水準である。一般に新卒者は仕事に対する不満が高いと言われているが、地域間移動を経験した新卒者は、転職者なみに、仕事への満足度が高い結果となった。この結果を裏返せば、地域間移動を経験するということは、地元でそのまま就職することに比べて、仕事に対する心構えや心の準備(READINESS)が違うということが一つの理由だと考えられる。 次に転職者に限定して、現在の勤務先の業種別・従業員規模別にみた仕事内容への満足度をみてみよう(図表4-25)。満足度が最も高いのは、土木・建設等(算満足比率70.0%)であり、逆に製造は満足度が低く、不満度が高いという結果がでた。さらに、従業員規模別にみると、100人未満と300人以上ではその中間である100〜299人と比べて満足度が高いことがわかった。仕事内容への満足度については後述する転職のメリットの分析も参照して欲しい。 (2) 賃金への満足度と転職による賃金の変動 賃金への満足度の入職類型による違いをみると(図表4-26)、新卒ローカルの合算満足比率が5類型中最も低い19.0%であり、仕事内容への満足度と同じ傾向がみられる。また、同じUターン者でも、転職Uターンは新卒Uターンに比べて満足度が低くなっている。これには、初任給の相場は決まっているのに対し、転職した場合は、賃金の相場は初任給ほど確実な基準があるわ
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